ドイツのバレンタインは男性から女性へアプローチ!
ドイツでは、バレンタインデーが近くなると、日本ほどではありませんが、それなりにお店にはバレンタイン用のお菓子がならんだり、通常のチーズやハムなどの食品がバレンタインバージョンになってハート型になって登場したりします。バレンタインセールもやっていたりします。
ドイツのチョコとして有名なMilka(ミルカ)をはじめ、スイスのチョコブランドLindt(リンツ)、フェレロ、老舗マジパン菓子のNIEDEREGGER(ニーダーエッガー)などのバレンタインバージョンが出てきて、特設コーナーが設置されます。


いいですねぇ。ドイツチョコ。ドイツ人はチョコ大好きでチョコレート消費量は世界で一番って言われているくらい沢山の美味しいチョコがあります。
別の記事で日本でも買えるバレンタインにぴったりなチョコレートをまとめてますので、ドイツチョコでライバルに差をつけたいって人は参考にしてみてね。
女の子から告白する日ではありません
ドイツのバレンタインデーは、日本のように好きな人に告白をする習慣はありません。そもそも「好きな人に告白する」というのは日本独自のものです。
ドイツでは、恋人たちや夫婦など既に成立済のカップルが、お互いの愛を伝えたり感謝したりするの日なのです。
また、女性からのアプローチである日本とは逆で、ドイツでは男性から女性へ花やプレゼントを贈ります。お互いにプレゼントを贈りあう事もあります。またバレンタインデーには少し豪華な食事に出かけたりする人もいます。男性からだなんてロマンチックで素敵ですよね!
ドイツのバレンタインのプレゼントは花がダントツ!
ご存知の方も多いかと思いますが、ドイツだけでなく欧米のバレンタインデーは「チョコレートを贈る日」というわけではありません。
また、義理チョコを贈る文化もありません。義理チョコについては注意点がありますので後半で説明しますね。
プレゼントは花が最も多く一般的で、その中でも薔薇が人気です。それにお菓子を添えたり、アクセサリーや下着を贈る人も多いようです。チョコに限定して贈るという習慣はありませんが、チョコレートを贈ってももちろんOKですよ。
2月14日になると花束を持った男性たちをみかけます。
堅物そうなドイツの男たちが花屋に並び眉根にしわを寄せながら花を選んでいたり、おじさんでも花束を片手に町を歩いているのを見ると、カワイイ!とっても素敵ーっと微笑ましく思います。
意外とドイツに浸透していないバレンタイン文化
とはいえ、実はドイツではバレンタインは日本ほど盛り上がりません。バレンタインにカップルが贈り物を贈る風習はもともとドイツにはありませんでした。
バレンタインデーの起源は諸説ありますが古代ローマの逸話からというのが有名で、イギリス、アメリカなどでは恋人たちの日として定着したものの、ドイツにはその風習がありませんでした。ドイツではその文化が戦後になって入ってきたのだそうです。1950年にニュルンベルクで初めて「バレンタインパーティ」が催されたのがドイツでのバレンタインデーの始まりと言われています。そして一般的に花やプレゼントを贈るようになったのはもっと後の事です。だから古くからの伝統的な行事という訳ではなく、割と新しい風習なのですね。
今ではバレンタイン商戦で商業施設ではそれなりの雰囲気にはなりますがバレンタインコーナーの規模は日本に比べてずっと小さく、一般の人々にはそれほど深く浸透しているように見えません。
また比較的若い人たちがやっていて、お年寄りはそんな習慣はありません。バレンタインに何もしない恋人たちや夫婦も沢山いるのです。
日本のバレンタインデーは海外の文化ながらも国民皆を巻き込んでワクワクドキドキお祭り騒ぎになるまで定着したのに対し、ドイツではそれほど関心がなく割と地味で冷静です。
どちらも最近入ってきた外国の文化なのにどうしてこんなに盛り上がり方が違うのでしょう。
それは日本が「女性から」で、ドイツが「男性から」のアプローチだからなのではないかと思っています。また特にドイツ人男性はヨーロッパ男性にしては愛だの恋だの表現する事が苦手でシャイなのでその気質もあるかな。
それについての考察は別の記事にまとめています。
ドイツでは義理チョコはあげないで!
日本では義理チョコをあげる文化がありますが、これについては注意してほしい事があります。
ドイツではバレンタインデーはあくまでもカップル間のみでプレゼントをあげる日なので、義理チョコの概念はありません。付き合ってもいないのにチョコやお菓子をあげるのは、相手を戸惑わせる上、トラブルの元となるのでやめましょう。
例えば、お世話になっている会社の同僚に義理チョコをあげるとしますよね。するとその人が奥さんにそのプレゼントは何だ、と追及されて浮気を疑われる事になりかねません。
親切心か、日本のバレンタイン文化を貫きたいからなのか、ドイツでも義理チョコをあげようとしている人は、とんだ迷惑になってしまう恐れがありますので要注意です。
どうしてもあげたければ、「日本ではお世話になってる人にもあげる文化がある」ときちんと説明したうえで、ラッピングされたものやバレンタイン用のパッケージのお菓子はさけ、ハリボとかキンダーブエノなど疑われる要素のないものを素のまま渡すようにすると良いかと思います。