地元民おすすめ!ドレスデンの観光スポット。必要な日数は?

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古都ドレスデンは、ドイツのザクセン州に位置する美しい都市です。かつてはザクセン王国の首都でした。

エルベ川のほとりに広がるこの都市は、多くの歴史的な名所や美術館、バロック様式の建物で知られており、その美しさは「エルベ川の真珠」とか「エルベ川のフィレンツェ」 とも呼ばれています。

第二次世界大戦中に大規模な空襲を受け、多くの歴史的建造物が破壊されました。しかし、戦後、都市の再建が進められ、美術品や文化遺産が復元されました。

この記事では、地元民である私がここ古都ドレスデンのおすすめの観光スポット、また観光に必要な滞在日数を詳しく紹介しますね!

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ここは外せない!定番観光スポット

フラウエン教会(聖母教会)

フラウエン教会、または聖母教会は、ドレスデンの象徴的な建物の一つです。ドレスデンの観光客なら必ず訪れる場所なのではないでしょうか。

この教会は、18世紀にバロック様式で建設され、その美しいドームが特徴です。第二次世界大戦中のドレスデン空襲で破壊されましたが、その後世界各国の支援をうけて復元され、再び美しい姿を見せています。

それだけにドレスデンの人々にとってフラウエン教会は平和のシンボル的な存在となっています。

復元には破壊される前のオリジナルの瓦礫も当時と同じ部分に配置され、「世界最大のジグソーパズル」と言われた大プロジェクトだったそうです。
所々黒っぽく見えるのが昔の瓦礫の部分で、新しい部分とはっきり見分ける事ができます。

フラウエン教会の内部には美しいオルガンや宗教的な芸術作品が展示されており、見学も可能です。
また、上部のドームにも上ることができ、上からのドレスデンの街の景色を眺める事ができます。

ツヴィンガー宮殿

ツヴィンガー宮殿は、バロック様式の宮殿で、18世紀に建設されました。この美しい宮殿は、庭園と美術館を組み合わせた複合施設で、ルネサンス庭園やバロック彫刻、美しい噴水が楽しめる人気の観光地です。敷地内にはアルテマイスター絵画館、陶磁器コレクション、数学物理学サロンというギャラリーが併設されており、貴重な美術コレクションが収蔵されていいます。有名な二人の天使の絵画を所蔵するアルテマイスター絵画館もここにあります。

館内のギャラリーを見るには料金がかかりますが庭園を散歩するだけなら無料!なんて太っ腹。建物の上はぐるりと歩けるテラスになっているのですが、そちらも自由に散策可能。

アルテマイスター絵画館

ツヴィンガー宮殿内にあるギャラリーの一つであるアルテマイスター絵画館。ここでは、あの二人の天使の絵で有名な、ラファエロの「システィーナの聖母」が見られます。

聖母子を描いたものにも関わらず、下の方に小さく描かれた天使たちのほうが有名になってしまったという絵画です。天使の部分だけをモチーフにしたグッズなど沢山見かけますよね。

その他フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」や、ジャン=エティエンヌ・リオタールの「チョコレートを運ぶ娘」などの有名な絵画も見られます。チョコレートを運ぶ娘は、よくドイツのカフェの壁にかかっているのを見かけますよ。

ゼンパーオーパー

ゼンパーオーパーは、1838年から1841年にかけて建設された歴史的なオペラハウスです。このオペラハウスは、バロック様式の美しい建物として人気の観光地で、今でもオペラやバレエ、コンサートなどの公演が行われています。

「音楽の都」としても有名なドレスデン。
そのドレスデンを代表するオーケストラ「シュターツカペレ・ドレスデン」は常に世界のオーケストラトップ10に入っており、ゼンパーオーパーは、「シュターツカペレ・ドレスデン」が専属する歌劇場となっています。

またゼンパーオーパーは、ザクセン州が誇るあのビール、”ラーデベルガー”がブランドイメージとしてよくCMや広告に起用する建物で、ザクセン王朝御用達ビールとしてのきらびやかな雰囲気を演出しています。

中を見学したいだけならガイドツアーがおすすめ

ゼンパーオーパーの内部は豪華絢爛!すてきな彫刻や装飾で飾られていてまばゆいほど。
オペラやバレエの公演を見なくても、ガイドツアーに参加すれば内部を見る事ができます

ガイドツアーはゼンパーオーパーから120mほど離れた場所にあるチケットオフィス(地図こちら)、または下記のウェブサイトで予約できます。
https://www.semperoper-erleben.de/en/

時間があったらぜひ公演を見てみて!

もし時間があったら実際にオペラやコンサートの公演を見てみてください!とても優雅なひと時を過ごせるはずです。
演目については下記公式ウェブサイトで調べる事ができ、そちらでチケットも購入することができます。
※他の場所での公演も混在しているので、Semperoper Dresdenでフィルターをかけて検索します。
https://www.semperoper.de/en/whats-on/calendar/calendar.html?staette=SSO,SSO2

公演のチケットはゼンパーオーパーから120mほど離れた場所にあるチケットオフィス(地図こちら)で直接購入も可能ですが、見たい演目の席を確実にとるためにも事前にオンラインで予約することをおすすめします。

ドレスデン城(Residenzschloss)

ドレスデン城(レジデンツ城)はかつてザクセン王が生活していた居城でした。

現在は豪華絢爛な宝飾品を扱う博物館として一般公開されています。博物館としては観光客に一番人気なのではないでしょうか。

第二次大戦で大きな被害にあった後2006年に修復が完了しましたが、現在でも展示物の一部が焦げているものを見ることができます。

お宝ザクザク!「歴史的緑の丸天井」、「新・緑の丸天井」

photo:Hajotthu

どちらもドレスデン城内の宝物館です。

1階が「歴史的緑の丸天井(Historisches Grünes Gewölbe)」、2階が「新・緑の丸天井(Neues Grünes Gewölbe)」としてそれぞれ別々の博物館となっており、入り口も別となっています。

どちらの博物館も宝石や琥珀、象牙製の細工、ダチョウの卵の容器など、まばゆいばかりの宝飾品が展示されています。

その量の半端ないこと!この世のすべてのお宝が集結したのではないかと思うくらいの金銀財宝にクラクラしますよ。

「歴史的緑の丸天井」は展示方法が特殊で、一般的な博物館のようにガラスケースなどに入っておらず、豪華な部屋のあちこちの棚に宝物が飾られている、まるで王様がいた頃のコレクションルームのようになっています。「エメラルドを持つムーア人」という彫刻が目玉です。

「新・緑の丸天井」では、41カラットもある緑色をした大変珍しい奇跡のダイヤモンド「ドレスデン・グリーン」や、この博物館の目玉、宮廷の誕生会の様子を宝飾品を使ったミニチュアで再現した「ムガール帝国皇帝の宮廷」も展示されています。

チケットについて

チケットオフィスは、ドレスデン城のシュロス通り(Schloßstraße)に面している門から入るとすぐにあります。

歴史的緑の丸天井のみが見られる「Historisches Grünes Gewölbe」チケットと、歴史的緑の丸天井以外の展示が見られる「Residenzshuloss」チケット(新・緑の丸天井と武器博物館、トルコチャンバーなどの展示がセット)、さらにその両方を合わせたコンバインチケット「Residenzshuloss & Historisches Grünes Gewölbe」があります。
コンバインチケットは、別々に買うより若干安くなっています。

  • 「歴史的緑の丸天井」を見たい ⇒「Historisches Grünes Gewölbe」というチケット
  • 「新・緑の丸天井」を見たい ⇒「Residenzshuloss」というチケット
  • 「歴史的緑の丸天井」と「新・緑の丸天井」の両方見たい ⇒「Residenzshuloss & Historisches Grünes Gewölbe」というチケット

「歴史的緑の丸天井」への入場は人数制限があり、チケットは入場時間指定券となっています。インターネットでの事前予約をおすすめします。「新・緑の丸天井」は人数制限なしなので当日チケットオフィスで問題なく購入できると思います。

チケットや詳しい情報は公式サイトで
https://www.skd.museum/en/visit/royal-palace/

君主の行列

ドレスデン城の外壁に飾られたモザイクの壁画。これは35人の歴代君主やその他芸術家等が行進しているように描かれた「君主の行列」と呼ばれる壁画です。なんとこの壁画、全長102メートルもあり、2万4千枚以上のマイセンのタイルで作られているんですよ!

君主の中にはアウグスト2世も描かれています。アウグスト強王と呼ばれたアウグスト2世はザクセン王国史上、最も影響力の大きかった王です。
見つけたら彼の乗っている馬の足元を見てみてください。

なんと、アウグスト強王は馬の足で薔薇の花を踏んでいます。ルター派(プロテスタント)の象徴であるバラの花を踏みつけていると言われますが、無類の女性好きだった王様、多くの女性を泣かせたということから薔薇を踏みにじっているようすで描かれたという説もあるそうです。

こちらの壁画はアウグストゥス通りに面している外壁にあるため、ドレスデン城に入場しなくても無料で見学が可能です。

クリスマスマーケット

クリスマス時期にドレスデンに観光する場合は、なんといってもクリスマスマーケットでしょう。

ドイツにはクリスマスマーケットで有名な都市が多くありますが、どこに行くべきかと言われたら、真っ先にドレスデンをおすすめします。

12月になるとドレスデンのあちこちでクリスマスマーケットが開催されますが、アルトマルクトで開催されるStriezelmarkt(シュトリーツェルマルクト)と呼ばれるマーケットは世界最古のクリスマスマーケットといわれており、ドイツ3大クリスマスマーケットのひとつとなっています。
その規模と美しさは息をのむものがあり、一足踏み入れればメルヘンの世界に浸れること間違いなしです。私に言わせれば世界一のクリスマスマーケットです!

また、ドレスデンにはStriezelmarktのほか、ドレスデン城の中庭にある中世風のマーケット、聖母教会の前のマーケットなど、他にも沢山のクリスマスマーケットが開催され、クリスマスマーケットめぐりをたっぷり楽しむことができます。

地元民がおすすめする、穴場の観光スポット

ブリュールのテラス

こちらは観光名所というより、散策におすすめの場所です。アウグストゥス橋の前にある広場の階段から上れるこのテラスはエルベ川を見ながら歩くのに最高の遊歩道です。実はこのテラスに上がる階段の上が絶好の写真スポットとなっています。ここからカトリック旧宮廷教会方向に向かってカメラを向けると、誰でもプロのような素晴らしい写真が撮れるんですよ!

ゲーテはこのテラスを大変気に入り、その美しさを「ヨーロッパのバルコニー」と称えたほどです。

テラスの上は車が通ることも商業施設もないのでとても雰囲気が良いです。エルベ川を行きかう蒸気船を眺めながらゆっくりと風景を楽しむことができます。

ドレスデン要塞

ドレスデン要塞-festung dresden

ドレスデン要塞(Festung Dresden)は上で紹介したブリュールのテラスの地下に位置する要塞です。16世紀にドレスデンの地下に建造された要塞は、近年リニューアルされ、Festung Xperience という光のエンターテイメントとして楽しめる遺跡となっています。

地下につくられた迷路のような要塞の壁に映し出される映像は大変美しく見ごたえあり!またインタラクティブなオーディオは斬新でまるで昔の人たちの生活をのぞき見しているよう。

ドレスデン要塞については下の記事で詳しくまとまています。
詳しいアクセス方法なども記載していますので読んでみてくださいね!

ブリュールのテラスの端にあるエレベーターから入場できます。

エルベ川クルーズ

時間があったらぜひ蒸気船に乗ってエルベ川をクルーズしてみて!

街歩きとはまた違ったドレスデンを味わう事ができますよ。近くを周遊する90分ほどの短時間のツアーから、ピルニッツまで往復するじっくり楽しめるツアー、さらにはランチクルーズやディナークルーズといった食事付のツアーまで様々なクルーズプランが展開されています。

食事付でないプランでも船上でワインや軽食を購入することができます。風に吹かれながらワインを飲み、エルベ川から眺める景色は格別ですよ。

エルベ川クルーズはSächsische Dampfschifffahrtという会社が運営しており、ほとんどのクルーズ船はアウグストゥス橋からカローラ橋の間にある船着き場から出航します。

チケットは公式サイトでオンラインで購入できるほか、チケットオフィスでも購入できます。
チケットオフィスは、エルベ川沿いの船着き場が並んでいるTerrassenufer通りに1つ(地図はこちら)と、聖母教会近くに1つ(地図はこちら)あります。チケットオフィスで購入の場合は営業時間を確認してから行くのをおすすめします。チケット売り場の営業時間はこちら

クルーズプラン、オンラインチケットなど詳しくは公式サイトで
https://www.saechsische-dampfschifffahrt.de/en/

ドレスデン観光に必要な日数

ドレスデン市街の主要観光地を周るなら、1泊2日が目安です。

コンパクトに観光名所が集中しているので、ベルリンなどから日帰りでも行けるかと言われれば可能ですし、そういったツアーもありますが、かなり早足でバタバタになってもったいないと思います。

上記でおすすめした博物館や教会、オペラ座の内部もちゃんと見たいならやっぱり最低1泊はするのがおすすめ。エルベ川をクルーズしたり、夕焼け空の下ゆっくりラーデベルガービールやザクセン州産のワイン(すごく美味しいです!)も味わいたいですしね。

ただし、クリスマスマーケットの時期に来て、プラス名所の観光もしたいなら、2泊3日がよいです。クリスマスマーケット巡りだけでかなりの時間が必要になりますからね。クリスマスマーケットは暗くなってからの方がイルミネーションが映えて美しいので、昼は観光、夕方からはクリスマスマーケットという風に時間を配分するとよいでしょう。

でもでも!筆者が強くおすすめするのは、次の項で説明しますが、ドレスデンに3泊ほど連泊してザクセンスイスなどのドレスデン郊外の観光地にも足を延ばすことです。

ドレスデンを拠点にして日帰りで行けるオプション観光地もおすすめ!

ザクセンスイスのバスタイ橋

ドレスデン市街のみの観光は1泊2日ほどで十分なのですが、本当言うと、もっと連泊して近郊の観光地まで足を延ばしてもらいたい!

というのもドレスデン郊外にはザクセンスイスと呼ばれる絶景の景勝地や、マイセン、モーリッツブルグ城のような見どころがあり、ドレスデンの市街地とはまた違った魅力を味わうことができるからです。

ザクセン州にまできてそこを見ないなんて、もったいないの一言に尽きます。

下の記事でドレスデンを拠点とした日帰り旅行におすすめのスポットをご紹介していますので是非読んでみてくださいね!

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