ドイツのドレスデンに観光で訪れる際、市街地だけの観光もいいけれど、それだけではもったいない!
実はドレスデンからちょっと足をのばすと魅力的な観光地が沢山あるのをご存知ですか?
今回は、ドレスデンを拠点として日帰りで行ける近郊の観光地をご紹介します。ドレスデンからのオプション観光地の参考にしてみてくださいね。
なお、ドレスデン内の観光については別途記事↓にまとめています。
絶景!ザクセンスイスのバスタイ橋
ドレスデンからエルベ川沿いをチェコ方向に行くと、ザクセンスイスと呼ばれる、奇岩が広がる景勝地があります。
ドイツ語でザクセンスイスはSächsische Schweiz(ゼクジシェ シュヴァイツ)といい、にょきにょきと生えたように切り立った岩山が見渡す限り広がっており、とても迫力のある絶景で有名な観光地です。
ザクセンスイスはとにかく広く絶景スポットは沢山あるのですがその中でも、特におすすめなのが、バスタイ橋。ドイツ語でBasteibrücke(バスタイ ブリュッケ)といいます。
高い岩山の間にかけられた古い立派な石橋で、その橋の荘厳な事もさることながら、そこからの景色が絶景なのです!
ザクセンスイスを初めて訪れる人にはまずここをおススメします!
行き方はバスで行く方法とハイキングがてら歩いて行く方法があります。
バスで直接バスタイ橋へ行く場合はまずドレスデン中央駅(Dresden Hauptbahnhof)から電車で20分ちょいのPirna(ピルナ)まで行きます。そしてPirnaから237番か254番のバスに乗ります。
ハイキングしながら行く場合はまずドレスデン中央駅から電車で40分くらいのKurort Rathen(クアオート ラーテン)まで行きます。渡し舟で川の向こう岸に渡って少し村に入ったところに「Bastei(バスタイ)」の標識があり、そちらからハイキングコースに入れるので分かりやすいですよ。ハイキングは約40分です。途中景色を楽しみながらバスタイ橋に向かえるのでおススメです!
陶磁器の町マイセン
マイセン(Meißen)は、誰でも一度は耳にした事がある、かの高級陶磁器マイセンが作られている町です。人口2万8千人ほどの小さな町なのですがその美しい町並みは観光地としても人気です。魅力いっぱいなのでぜひ訪れてみてください。
マイセンの町の高台にはアルブレヒト城がそびえており、かつてはここで門外不出の方法でザクセン王朝御用達の食器等を制作していたそうです。
マイセン磁器博物館には息をのむような美しさの膨大な陶磁器コレクションが展示してあり、隣接している工場の見学ツアーにも参加する事ができます。
また、素朴で可愛らしい町なので、路地や坂道をぶらぶら散策したり、素敵なカフェで一息するのも楽しいですよ。
ドレスデンからマイセンへは電車で直通が出ています。ドレスデン中央駅(Dresden Hauptbahnhof)から乗り、Meißen Altstadt(マイセン アルトシュタット)で下車すると便利です。
40分弱で到着しますので日帰り旅行にはぴったりですね!
湖に浮かぶモーリツブルグ城
モーリッツブルク城(Schloss Moritzburg)は湖にぐるりと囲まれた、まるで湖にうかんだようなお城です。オレンジ色の屋根が特徴で、狩猟の館としても知られ、沢山の鹿の角の展示が特徴的です。城の中の見学もできます。
城の中だけではなく、手入れの行き届いた庭を散策するのも楽しいですよ。
また、城を囲んでいる湖の周りをぐるりと一周散歩してみるといろんな角度から水に映った城の写真が撮れます。
また、城の近くには沢山の素敵なカフェやお土産屋さんがあるので、城見学の後は町をぶらぶら見て歩くのもいいですね。
モーリツブルグ城へは、ドレスデン・ノイシュタット駅(Dresden Neustadt)の前からバス477番が運行されていて30分で到着します。(バスはドレスデン中央駅からではないので注意!)
バスだと時間がない時にサクッと行けて便利ですが、私がおすすめするのは途中、蒸気機関車に乗り換えていく方法。
ドレスデン中央駅(Dresden Hauptbahnhof)から電車に乗りRadebeul Ost (ラーデボイル・オースト)駅で下車し、蒸気機関車に乗り変えてMoritzburg(モーリッツブルク)駅まで行くことができます。
下の記事で蒸気機関車を使う行き方と、バスでの行き方の両方を詳しく説明していますので参考にしてみてください。
岩山の上の巨大要塞、ケーニヒシュタイン要塞
ケーニヒシュタイン要塞はドイツ語でFestung Königstein(フェストゥング ケーニヒシュタインと読みます)、上でご紹介したザクセンスイスという景勝地の断崖絶壁の上に建てられた要塞です。地元の人たちには大変親しまれている観光地なのですが、外国からの観光客はどちらかというとバスタイ橋に行ってしまうため、割と知られていない穴場のスポットです。
難攻不落と呼ばれた立派な要塞で、どうやったらこんな所に建てる事ができるんだろう、と思うくらいそびえたった断崖に建てられていて本当に感心してしまいます。
要塞の中の沢山の部屋は見学可能で見ごたえあり!武器や拷問器具の展示もあり当時の様子が伺えます。
季節ごとにイベントをやっていて、クリスマス時期はクリスマスマーケットも開催されます。
また、高台に建てられているため要塞からの眺めは絶景ですよ!
ドレスデン中央駅(Dresden Hauptbahnhof)からケーニヒシュタイン駅(Königstein)まで電車で40分ほど。
そこから徒歩で要塞まで歩く事もできますが坂がきついので、バスがおすすめ。
駅から5分ほど歩いた所にある“Reißiger Platz“のバス停(地図はこちら)から”FESTUNGS EXPRESS”と書かれた2階建てバスに乗り、降車地の駐車場で汽車ポッポ型バスに乗り換えて要塞前まで行くことができます。チケットはバスの運転手から直接購入できます。
バスの時間などについては下記のバス会社のホームページを参照ください。
シュロス ヴァッカーバルト(Schloss Wackerbarth)のワイナリー見学と葡萄畑散策
ワイン好きなら、ザクセン州が誇るワインの名産地、ラーデボイル(Radebeul)にも足を運んでみてはいかがでしょうか。
ラーデボイルは小さな田舎町ですが、川沿いの丘一面に葡萄畑が広がっており、特に秋は葉が紅葉し葡萄がたわわに実った黄金に輝くブドウ畑を散策することができます。
夕焼けとのコラボレーションが最高に美しいんですよね。
そして、そのラーデボイルを代表するワイナリー”シュロス ヴァッカーバルト(Schloss Wackerbarth)”をぜひ訪れてみてください。ここのワインとスパークリングワインの評判はとてもよく、私のお気に入りのワイナリーの一つでもあります。
シュロス ヴァッカーバルトでは、ワイナリー見学とワインテイスティングのツアーも用意されていてワイン好きには大変おすすめです。
シュロスと名がつくだけに、昔はお城だったため建物も美しく、ツアーに参加せずとも、露店でグラスワインを買って庭園で優雅な気分に浸りながら飲むこともできます。
ワインショップではシュロス ヴァッカーバルトで作られた様々な種類のワインを購入することができます。他ではなかなか手に入らない珍しいワインも見つける事ができますよ。
シュロス ヴァッカーバルトの周辺にも葡萄畑が広がっており庭園の奥から入る事ができます。こちらは入場料などなく自由に散策できます。葡萄畑は高台にあるため、上から見下ろす景色もきれいです。
”シュロス ヴァッカーバルト(Schloss Wackerbarth)”へは、ドレスデンのPostplatzから4番のトラムに乗って約40分、「Schloss Wackerbarth」で下車してすぐ。
エルベ川クルーズ
街歩きに疲れたらエルベ川のクルーズはどうでしょう。
船の上でのんびりワインを飲みながらエルベ沿いの風景を眺めるのは最高に気持ちが良いものです。船内に入ると美しい蒸気機関が動いているのを見る事ができます。
緩やかな川なので、揺れもほとんど感じず、船酔いもしにくくておすすめですよ!
エルベ川クルーズはSächsische Dampfschifffahrtという会社が運営しており、ドレスデン発のほとんどのクルーズはアウグストゥス橋からカローラ橋の間にある船着き場から出航します。
ドレスデン発着のツアークルーズプラン
ドレスデン発着のツアークルーズプランは、気軽に楽しめる90分の短いクルーズ(L72)や、ピルニッツまで往復する3時間ほどのクルーズ(L61)が人気です。そのほか食事つきのクルーズプランもあり、季節や時期によって違うランチクルーズやディナークルーズ、カフェクルーズなどが選べます。
食事のついていないクルーズでも船上でワインや軽食を購入することができます。
クリスマス時期にはイルミネーションで飾られた船上でコース料理と生のピアノ演奏を楽しめるディナークルーズもあります。船の上でたっぷりと優雅な時間が過ごせますよ。
移動に使える便で観光地に船で行く
食事付きのクルーズは途中下船できずドレスデンまで帰ってきますが、食事のついていないクルーズは単純に他の船着き場への移動に使えます。
例えば上記のピルニッツのクルーズプラン(L61)では、ドレスデンまで戻らずピルニッツで下船することもできます。(その場合ピルニッツまでのチケットを選びます。)
また、冬季を除く暖かい時期に限りですが、ドレスデンからケーニッヒシュタインまたはバードシャンダウまで(Linie 12)、逆方向はドレスデンからマイセンまたはゾイスリッツまで(Linie 21)、途中の各船着き場を経由する長距離便があります。
これらの便は移動するゾーンの数で値段が決まってきます。
上でご紹介したザクセンスイスの玄関口のピルナやクアオート ラーテン(Kurort Rathen)、ケーニヒシュタイン、マイセン、ラーデボイルなどの観光地には、ドレスデンからこのような長距離便を使う事で蒸気船で行くこともできるというわけです。電車で行くよりは時間はかかりますが、船旅も兼ねる事ができるので、旅が2倍楽しめますよ!
観光地への移動に利用する場合、往復どちらも船にすると時間がかかりすぎるかなと思いますので、片道だけ船で帰りは電車、といった利用が良いのではないでしょうか。
チケットについて
チケットは公式サイトでオンラインで購入できるほか、チケットオフィスでも購入できます。
チケットオフィスは、エルベ川沿いの船着き場が並んでいるTerrassenufer通りに1つ(地図はこちら)と、聖母教会近くに1つ(地図はこちら)あります。チケットオフィスで購入の場合は営業時間を確認してから行くのをおすすめします。チケット売り場の営業時間はこちら
クルーズプラン、オンラインチケットなど詳しくは公式サイトで
https://www.saechsische-dampfschifffahrt.de/en/
ラーデベルガービール工場見学
ドレスデンが位置するザクセン州を代表するビールと言えば、ラーデベルガー(Radeberger)。
ドレスデンを観光した方はレストランで飲んでその美味しさに驚かれた方もいるかと思います。金色のラベルがまぶしいこれぞドイツビールと言った感じのキリっとした飲み口のピルスナーです。
そのラーデベルガーは、その名の由来の「ラーデベルグ(Radeberg)」という町で作られています。
ラーデベルガービール工場(Radeberger Exportbierbrauerei)では工場見学をする事ができ、約2時間で麦の発酵過程を学んだり、大きな発酵タンクや瓶詰ラインなど興味深いものを見学する事ができます。
見学の後には、ビールの試飲もあって、大満足の内容となっています。
ドレスデン中央駅(Dresden Hauptbahnhof)から電車でRadeberg下車。徒歩5分。工場見学は火曜日~土曜日の10:00~18:00。
詳しくは下記オフィシャルサイトで確認できます。